2,3人で1つの部屋を使います。先輩も近くにいるので、何かわからないことがあってもすぐ質問ができます。 また、研究室配置の書籍も充実しています。自由に読めるので、興味がある本があったら是非チェック読んでみましょう。(僕はこれを読みたくて何度研究室に泊まったか数えられません)
ゼミはM.Peskin, D.Schroederの“An Introduction To Quantum Field Theory”を用いた「場の理論ゼミ」と、「自主ゼミ」を週一回ずつ行います。 Peskinは一人で読むのは少し難しいかも。わからないときは無理をせず、同期や先輩のみなさんにきいてみましょう! 一人で悩むのは良くないですよ!! 難しい分達成感は大きいです。異常磁気能率や漸近的自由性を導けた時の感動は忘れられません。 「自主ゼミ」は毎週一人ずつ興味のあることを同期のみんなにわかりやすく説明するゼミ。どんなことに興味があるか、すぐ決まらなくてもいくつか候補もあるので大丈夫です。
もちろん、夏には授業はお休みになりますが、ゼミは引き続き行われます。 せっかくのお休みなのに出かけられないなんて!と悲観することはありません。毎年この時期は「原子核三者若手夏の学校」が開催されます。例年東京を離れた場所で一週間ほど全国津々浦々の大学院生と学び、語り、交流を深めます。授業内容はM1にとっては難しい内容のものもありますが、将来の展望を広げるいいイベントです。
筑波の大学院生は必修を除いて15単位くらい、科目にして10科目くらい履修が必要です。ちょっと多いかなぁと思いますけど、その分素粒子以外の分野を学べます。専門以外のことを学べるのはM1のときだけ!普段なかなかとらない数学だったり工学系の科目を取ってみたりするのもいいかも?
筑波の素粒子理論研究室は、M1の終わりごろに研究内容を決めるのが特徴的です。場の理論ゼミは12月ごろには完結して、隔週で「弦理論」と「格子場」を学んでいきます。「弦理論」をやるのか、「格子場」をやるのか決める参考にしましょう!
専門以外をまとまった時間かけて学べるのは今だけですから、専門に限らずいろいろなことを学ぶのがいいでしょう。専門的に、本格的に学ぶもよし、入門書でもいいから読んでみようでもよし、みんなで輪講するもよし、様々な使い方ができると思います。
10月頃に中間発表があります。わかっていないところや気にしていなかったところはツッコまれてしまいますが、それをもとに勉強を重ねれば大丈夫です。内容をつめて、論文と最終発表に備えましょう。
12月下旬には修論の草稿ができているといいペース。年が明けて1月の中旬には内部審査がありますから、スケジュール管理は大切です。
内部審査が終わったら、修論の最終稿の提出、2月の本審査に向けて最後の調整 と怒涛の毎日が過ぎていきます。それが一段落ついた頃で、修了式と、人によっては学会発表を行うことになります。
ここから先、博士課程に進み、研究者への道を歩むか、企業や官庁に就職するか。過去の先輩方も様々な方面で活躍しています。あなたも素粒子理論研究室で共に学び、過ごし、夢を追いかけてみませんか?
確かに、僕らの専門はそのまま仕事に使えるようなものではありません。でも、発想であったり、洞察であったり、素粒子理論を学んだ人ならではの視点で物を見ることができる人材になれます。
何よりも大事なのは計画性。これは大学院に行こうと、行くまいと同じです。一般的な就活同様、M1の夏ごろにはインターンに行き、業界を知りながら自分の視野を広げていく。秋の1Dayインターンに参加しながら、冬のインターンにも申し込み、3月、4月と面接を繰り返す。院生だから有利不利、理系だから有利不利と考えずに、真摯に向き合えば内定は貰えるでしょう。
民間企業ではなく、公務員を目指すという方法もあります。こちらも決して楽な道のりではありませんが、就活同様、綿密な準備をして望めば、きっと怖くありません。