K中間子の質量をインプットにしたクエンチ近似によるハドロン質量の計算。 白抜きの線が実際に実験値、オレンジの丸がCP-PACSによる我々の結果、 紫の丸が比較のためにのせたA大学の結果である。 我々の計算の精度の高さに注目していただきたい! error barが実に小さく抑えられていることがおわかりいただけると思う。
本文でも説明した通り、この図から次のことが読み取れる。 (1)ハドロン質量は10%の範囲で実験値とクエンチ近似の結果とが一致すること (2)しかし、クエンチ近似の結果と実験値とのずれが数%の誤差の範囲を越えて 存在すること、がわかった。つまり、クエンチ近似の妥当性の範囲とその限界を 明らかにしたわけである。