カイラル対称性の自発的破れ


みなさんは、最も軽いバリオンである陽子や中性子の質量がそれぞれ、 938MeVと940MeVであることをご存じであろう。

これに加えてバリオンは3つのクォークから出来ていると教えられれば、 最も軽いクォークの質量はだいたい300MeVであると推察するのが自然であると思う。

次に中間子は2つのクォークから出来ているという事実を用いると、 一番軽い中間子の質量は600MeV程度であると思われるのではなかろうか。

ところがどっこい、一番軽いπ中間子の質量は、140MeV程度なのである!

いったいクォークの間に何が起ったのか? この謎を解く手がかりは「カイラル対称性の自発的破れ」にある。

しかしここにはそれを説明するだけの余白がない!

残念ではありますが、 続きの説明は筑波大の研究室のお茶部屋でじっくりとすることにしましょう。


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