亀淵迪先生お別れ会     2024年4月27日   茗渓会館


東京教育大学と筑波大学の素粒子理論研究室で長年教鞭を取られた、筑波大学名誉教授 亀渕迪先生(かめふち すすむ、ペンネーム:亀淵迪)が、2023年11月19日(日)夜にお亡くなりになりました。96才でした。

亀淵先生は、くりこみ可能性を証明した先駆的研究やパラ統計粒子の一般論など、素粒子物理学の基盤構築と場の理論の数理構造解明に多大な功績を残されました。また、未完となっていた朝永振一郎博士の名著「量子力学」の最終巻(第三巻)を朝永博士の遺稿を元に完成させた「角運動量とスピン―『量子力学』補巻」(朝永振一郎、亀淵迪、小寺武康、原康夫著;みすず書房 1989)や、黎明期の素粒子物理学などに関わる多くの随筆など、多彩な執筆活動を展開されました。筑波大学では、筑波大学 朝永記念室を1983年に創立されました(Susumu Kamefuchi, "The Tomonaga Memorial Room, Tsukuba", Progress of Theoretical Physics Supplement, No.105, 1991, pp.312-315)。

(写真:2023/10/31 敬老園ロイヤルヴィラ東京武蔵野にて。森田道子撮影。クリックして拡大できます。)

亀淵迪先生 略歴

1927/9/13 石川県小松に生まれる
1934/4 - 1947/3 第四高等学校 理科甲類
1947/4 - 1950/3 名古屋大学理学部物理学科
1950/4 - 1955/3 名古屋大学大学院理学研究科
1954/3/8 理学博士(名古屋大学)
1955/4 名古屋大学 助手
1956/9-1958/9 コペンハーゲン大学理論物理学研究所(ニールス・ボーア研究所)研究員
1958/10-1963/3 ロンドン大学インペリアル・カレッジ 研究員
1963/5 東京教育大学 助教授
1970/7 東京教育大学 教授
1976/4 筑波大学 教授(東京教育大学の筑波大学への改組・拡充による)
1991/3 筑波大学 定年退職
1991/4-2004/3 日本大学原子力研究所 研究員(非常勤講師)
2023/11/19 永眠(96才)
受賞
2008/9 素粒子論メダル 「くりこみ可能性に基づく相互作用の分類」
2023/11 正四位 瑞宝中綬章

亀淵迪先生お別れ会

先生の人柄と研究や執筆活動などでの業績を偲ぶ「お別れ会」を2024年4月27日に茗渓会館で開催しました。

プログラム等

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お別れ会 写真

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お別れ会 世話人

見目 正克 奈良女子大学 名誉教授
森田 道子 亀淵迪先生の従妹
重松 和男 株式会社イーフォーシーリンク 常務取締役
高岩 義信 高エネルギー加速器研究機構史料室 協力研究員
平田 光司 総合研究大学院大学 名誉教授
金谷 和至 筑波大学宇宙史研究センター(朝永センター) 特令教授
柴崎 一郎 公益財団法人野口研究所 顧問 (お別れ会アドバイザー)
大野 浩史 筑波大学計算科学研究センター 助教 (写真撮影協力)

参加者の皆さんからいただいた供花代および寄付金について、祭壇装花代を上回った額は素粒子論奨学会へ寄付させていただきました。ご協力有難うございました。


このページに関するお問い合わせは金谷 (kanaya @ ccs.tsukuba.ac.jp) まで。
Last update: 2024/6/20